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金沢駅から東京駅まで歩いた話 2日目 (1)~毛の塊とアブ~

2019-03-01

2015年 8月2日(日)

時間は朝5時

さぁ今日は山越えだー!

と意気込んで出発。の前に
昨日寝ている時、怖い思いをした。気がする…

というのも、寝ぼけていてあまりハッキリとは思い出せない。
けど、今思うと、あれはかなり危険だったのではないか…

  

昨日の夜、初の野宿だったのでなかなか寝付けずにいたが、携帯の画面を凝視することで目を疲れさせ、やっとの思いで眠りについた。
(携帯は連絡&SNSアップ用に持って行った)

どれだけ寝たころか…
足元の方向から荒い鼻息が聞こえてくる。

鼻息が近づいてくると同時に、うっすらと目が覚めていく。
本能的にか、僕は身の危険を感じたので、頭だけ起こし足元の方に目をやると…

 

 

毛の塊が突進して来てる!

四足歩行の毛の塊が!

猛ダッシュしている!

 

 

うわぁ!!と驚きながら、思わず上半身をはね起こした。

毛の塊も驚いたのか、広場の方へ直角に曲がって走り去っていった…

しばらく呆然としていたが、睡魔に襲われ寝た。

 

あれはきっとイノシシだった…もしくは野良犬…

今思うととても危険な状況だったんじゃないかとドキドキする…

なにもなくてよかった。

 

ほどなくして、まぶしい光で目が覚めた。
車のヘッドライトだった。
どうやら寝床にしていた広場では朝市が行われているらしい。
その準備をしに人が集まり出していた。

時間は4時。

場所を変えてもうひと眠りしようかと思ったけど、目がぱっちり覚めてしまったので出発の準備を始めた。

ゆっくり準備して5時ごろに歩き出した。

昨日のおっちゃんの話だと、温泉街からいくつか小さな集落を越えると峠に入るらしい。
僕が寝ていた広場から田んぼ道を近道していくと、すぐにその集落についた。

 

その瞬間。

アブの大群に襲われる!

 

全身のいたるところを噛まれる。
が、痛さよりも何よりも、耳元で鳴るブーンブーンという音が不快というか恐怖というか。

予期せぬ気持ち悪い状況に、

 

くっそテンパる。

 

一人で「ひゃー、やべー、やー、ひゃー」とか言いながら、走ったり体を振り回したりしたけど意味がなく…

音が不快すぎて頭を振り回したせいで、メガネが吹っ飛んでいき傷だらけに…

拾うのも一苦労しながら、目の前に民宿があったので入ろうとする。

が開いてない…

すると新聞配達のおじさんが車でやってきた。
車にもアブがまとわりついている…
おじさんは新聞をもって車からおり、ポストの方に歩いていく。
もちろんアブに囲まれている…が全然平気そう…

僕「すいません、この虫ってずっとつきまとってくるんですかね??」

おじさん「おうおう汗とか脂分によってくるんや ははは」

なるほど、だから車にもまとわりついていたのか。
おじさんは仕事中なので、その一言だけ言って去っていった..。

もう少し情報が欲しかったけど仕方ない。
なぜか民宿の入り口付近はアブが少なく安全そうなので、その場で万全の装備に着替えさせてもらう。
手持ちの服で目いっぱい肌の露出を抑えたけど、袖の一番長いものが七分丈で、手首まわりだけは隠せなかった。

十分に意気込んで、いざ峠に立ち向かう…

 

 

つづく

 

この記事のルート

おおよそのルートです

ここまで約18.5km

 

Kimmy

 

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