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金沢駅から東京駅まで歩いた話 5日目 ~旅の猛者 Yさん~

2019-03-01

2015年 8月 5日(水)

楽今日館からのダム

 

楽今日館の方に起こされる。
お客さんが出入りしだす時間だからどいてほしいとのこと。
申し訳ありません…
ご厚意によりトイレも貸していただく。
普通怒って注意するようなことなのに、とても優しく接していただいた。
ありがとうございました。

楽今日館からしばらく行くと『林林』という道の駅があるらしい。リンリン
とりあえずその道の駅を目指して出発。

しかしここからの山道は歩道も少なく、大型のトラックなどが通過していくためかなり危ない。
気を付けながらゆっくりと林林を目指す。

 

11時頃『林林』に到着。正確には『道の駅 細入
休憩がてら道の駅内をうろうろしていると

 

バックパッカー発見!!

 

キリっとした顔立ちの日本人男性。
今回の旅、初の旅人との出会いに興奮し、声をかけない理由がないのでいざナンパ。
ヒッチハイクかなにかだと思っていたら、まさかの歩き旅の人。
しかも過去に静岡から北海道まで歩いた経験のある、日本歩き旅の超上級者だった!!
‘’Yさん‘’としておきます。

おしくも、今回は僕とは逆方向を目指すみたい。
だけど途中までは同じ方向へ歩くとのこと。
なので方向が分かれるポイントまで一緒に歩くことに!

Yさんは僕とは逆方向からきているので、これから僕が歩く道の情報などを教えてもらった。
上高地には絶対に行った方がいい、できれば一泊してくるのがおススメ」
らしく、上高地についての魅力をたっぷり説明してくれた。

Yさんは、手持ちのお金が無くなったのでなくなく上高地から降りてきたが、お金をおろすことができていたらもっともっとずーっと居たかったと。
空気がとても気持ちよくて、山脈の景色が美しいと。

そしてYさんのように上高地に魅了される人はたくさんいて、夏の間だけ上高地で生活するような人もいるのだとか。
避暑地として有名なのは知っていたが、それほどまでに素晴らしい所なのかと胸が高鳴る。
少し寄り道にはなるが上高地も旅のプランに追加した。
Yさんが行ったときは、世の中が夏休みに入る前だったので、人も少なくとにかく居心地がよかったらしい。楽しみだ。

 

 

 

そんな有力な話をたくさん聞かせてもらいながら、しばらく歩くと『猪谷駅』を発見した。
「ここに荷物を隠しておいて、この辺りを散策してみよう。今日の寝床はこの駅にしよう。」とYさんが提案してくれた。

ここまでただひたすら歩くことだけに集中していたので、Yさんのこのスタイルにとても刺激を受けた。
実際、今日も岐阜の神岡まで歩き続けようと思っていた。
だけどのんびり、出会う町々を楽しみながらの旅のスタイル。

 

 

町の中にあった『猪谷関所館』というところを見学し、近くにあった食堂に入る。

 

 

そこでもつ鍋とハイボールを一杯。超絶美味。
なんとYさんがご馳走してくれた。
思い付きで旅に出た僕とは違い、Yさんは夏以外の一年間で旅の資金を貯蓄するらしい。
旅を存分に楽しむためにはお金はあったほうがいいと。ごもっとも。

当たり前だけど気づけていなかったことから、経験者じゃないとわからないような旅の楽しみ方まで、いろいろなことをYさんに教えてもらった。

 

Yさん・僕

 

駅に戻り、横の駐車場でお酒を飲みながらおしゃべりした。

  • 早朝の涼しい間に出発し、日の最も照る昼過ぎには寝床を定めて荷物を置き、その周辺を探索するのがおススメ。
  • 山道を歩けば湧き水が至る所にあるから、それをペットボトルにくめば節約にもなって、そもそも水がうまい。つぶせるペットボトルならかさばらない。
  • ゴミ袋を使った寝袋の圧縮。かさばらない。
  • このタオル速乾性があっていいよ。とタオルのプレゼント。
  • 非常食のプレゼント。
  • etc…

全てを思い出せないが、旅に役立つことをたくさん教えてもらった。

今日会ったばかりなのに、こんなにもたくさん良くしてくれて、正直、逆に不安になるくらいだった。
けど、純粋に旅が好きで、人が好きなお兄さん。
連絡先も交換したので、必ず恩返ししますね!と僕が言うと

いや、その分、また余裕のある時に、他の人に良くしてあげんか」と…

 

 

惚れてまうやろ

 

 

僕もこんなかっこよく旅したいな、とか思いながら、完全にYさんに憧れていた。

 

 

気温が下がってきたので駅の中に入り就寝の準備。
無人駅だが、電車のあるうちは人が出入りする。
「横になるのは終電が終わってからにしよう」と。さすがYさん。
虫がたくさんいたが、キンチョールでほぼ全滅させる。さすがYさん。

 

旅の楽しみ方を教えてくれて、世話もしてくれて、Yさんに出会ったことで旅がより一層楽しめるようになった。出会いって大切ですね。

歩き旅という同じ境遇で出会い、酒を飲んで、初対面ながらこんなにも語らえて、仲良くなれて…
これぞ旅という感じで、旅って素敵だなぁって。

 

とても強い、充実感と幸福感を感じながら、終電が過ぎて行ったので寝袋の中へ。

 

今日はとてもよく寝られそうだ。

 

 

つづく

 

この記事のルート

 

ここまで約98km

 

Kimmy

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